◆三宅島航空路線再開記念

「ようやく。」という感じです。 
4/23(水)には「三宅島航空路線再開記念式典」と併せて「帰島3周年記念祝
賀会」が石原都知事の出席で行われました。当日は26(金)の定期便就航に
先駆けて同機をチャーター機にして、8年ぶりに民間機が三宅島空港に降りた
んです。 タッチダウンの瞬間は大歓声だったということです。この日が来るの
を皆さん待ちわびていましたからね。

記者:
磯黄:

お久し振りです。 
早速ですが、先日4/26(土)に羽田−三宅島間の空の定期便が再開しま
したが...

記者:

イエローさんは行かれたんですか?

磯黄:

いいえ、行っていません。こっちで仕事がありましたから。 
初めは26(土)航空路再開に合わせて予約とも思いましたが、当日は島民の皆様を優先に考えて遠慮しました。もっとも第1便はすぐに満席でしたけど。 航路再開の情報以前から、ゴールデンウィーク(GW)釣行は恒例ですから、たまたま航空路再開に当ったということで。 第1便は遠慮したけれど、それでもやっぱり乗りたくて4/29(火)の帰路>三宅島⇒羽田便を予約しました。 2週間くらい前の予約だったんで[満席]を覚悟してたんですが、意外と空いてて、5人分すんなり予約できました。

記者:
と言うことは、行きは船で、帰りは飛行機で。となったんですね。
磯黄:

はい。 行きはこれまで通り、東海汽船「かめりあ丸」でした。
株主優待券を使って[1等]を割安で利用しました。 

記者:

航空路線再開になりましたが、航空機への火山ガスの影響は大丈夫なのでしょうか?

そうですね。 実際には全日空(ANA)が路線運行を請け負い、ボンバルディアDHC8-Q300(座席数56)という機材が就航します。 この機材は離島を結ぶ短距離路線によく使用されていて、伊豆諸島でも、羽田−大島便や八丈島便にも使用されています。 双発のプロペラ機で、軽量ボディに高出力のエンジンを搭載していて、かと言って騒音や振動も少なく、乗り心地は快適な飛行機です。 三宅島の火山ガスの影響となると、専門家ではないのではっきりとした事はいえませんが、次のような案内が公式に出されています。

磯黄:

毎日、風向きを視ての運行なんですね。
私はあまり詳しくないですけど、冬型の気圧配置とか太平洋高気圧とかの影響で、季節それぞれの風向きというのがあるんじゃないでしょうか? どうなんでしょう? 安定した運用が出来るのでしょうか?

記者:

そのとおりです。 26(土)に再開1便が颯爽と飛んだんですけど、翌日は風向きが悪くて欠航になったんです。 その次の日も欠航。 再開早々に欠航続きで、地元も悲観的な雰囲気でしたね。 
26(土)の空港再開はNEWSですから、たくさんの報道陣が前日入りしてて、取材後の翌日帰りは「飛行機で♪」って予定していたようですが、結局は船で帰る羽目になったみたいです。 乗れていれば利便性や必要性をもっと実感できたと思います。

磯黄:

残念ですね。

記者:

それから、[風向き]については、おっしゃるとおりです。 季節ごとに風向きは違ってきます。丁度今頃は安定してると思いますが、冬場は毎日[西風]やら[北東風(ならい)]が強く吹いていますから、運行はどうでしょう? 就航率は下がると思います。 それから、火山ガスの影響とは違いますが、夏から秋へ掛けては[台風]シーズンですし、年間を通して言えば採算は取れないと思います。 でも、島民にとっては大事な足ですから!無くす訳にはいきません。 私も[空派]なんで必ず使いますよ。 

磯黄:
それで29(火)の帰りは、実際に飛行機に乗った感想は如何でしたか?
記者:

予約はしてあったんだけど...中2日間も欠航したでしょ、正直言って飛行機は当てにしてませんでした。 十中八九というか、十中十の確立で[船]と思っていて、もし飛行機が欠航の場合は、早々と島内放送が流れるんです。 だから朝から放送に聞き耳を立てながら、後片付けやら、荷物の整理やらしてたんです。 だけど一向に放送が無いんで空港に問い合わせたら「本日の羽田行きは予定通りです」、ということで飛行機に乗れることになったんです。 「LUCKY♪」って、それはもうワクワクしましたね。 だって3日前に開港したのに2便目ですから♪
で、真新しい空港施設に入ると、見るからに新規採用の職員たちが、本部からの指導員に厳しく指導されながらで、動きがぎこちないわけですよ。 いくら地方の空港といったって、空港は空港ですから、空港基準ってのがあるわけで、そこんところはクリアーしないとでしょ。 まあ、直ぐに慣れるでしょうが...
カウンターでチェックインして、荷物チェックを通過すると搭乗待合所(搭乗ゲート?)があって、係りに案内されて飛行機へ!・・・と思いきや、バスに乗らされて、わずか数十メートル先に駐機する機材まで移動! ここは羽田か!?って。。。ちょっと不可解でしたね。

               

飛行機の中は快適そのもの♪ エンジンスタートからタキシング、いざランウェイを一気に駆け抜けて、テイクオフ!ギアアップ! そのまま一直線に北上。 左側席でしたから、窓外に遠くなって行く三宅島を見送ることができました。 あの角度から見た三宅島はホント久し振り、もう感動♪
チェックインした時に、既に左側座席をリクエストしてたところは流石に「飛行機オタク」の強み。
あとは、大島からの帰りと同じ。 羽田へのアプローチ(STAR)は、[キサラヅサウスアライバル]から。 もちろん全て完璧快適でした。

磯黄:

そう、呆気ない。 三宅島を午後1時に出て、40分後には羽田でしょ。 三宅島での思い出にひたる時間が全く無し、ってのは、ちょっと物足りないですかね。 船が桟橋をゆっくりと離れ、次第に小さくなっていく島影に感慨深さを感じるなんて贅沢な時間はありませんから。

磯黄:

所要時間...じゃなくてえ〜と、フライト時間はどれくらいなんですか?

記者:

大島路線に10分くらいプラスした感じ。 飛んでる時間は30分くらいですかね。 でも飛行機の場合は、前後に時間が取られてしまいますから。 それにしても早い。 三宅島がグッと近づきましたね。

磯黄:

再開に向けて建設中のターミナル

以前の三宅島空港

YS11

船旅とは違って、呆気なくてちょっと物足りないんじゃありませんか?
記者:
さて、空港再開で三宅島完全復活ですね。
記者:

まだまだ課題や問題が山のようにあると聞いています。 ですが、期待の「空路再開」を機に、完全復活を願っています。

磯黄:
本日はありがとうございました。
記者:

2008.05.01

記者: 海野 博(うんのひろし)
磯レンジャー
[空派]の
イエローさん
YELLOWトップ

実は3年ほど前に、友人が「三宅島へ行きたい」って言うんで、秋に連れてったんです。 が、気が付いたら今ではかなりリピーターになってて、なおかつ安く利用出来るっていうんで、東海汽船の[株主]になっちゃったんですね。 最近はその友人から[株主優待券]をもらってるんです。 一緒に行く時に使うんですけど、だいぶ助かってます。 私ももう10年以上通ってるんだから、もっと早い内に株を買っとけば良かったんですね。 でも、当時から[空派]だったもんで。

◆その他
   ・全日空は東京都が提供する「火山ガス情報」をもとに、当日の運航可否を判断する。
   ・当面は、火山ガスの影響のない、[ 東側からの風 ] で運航。
   ・今後は更に、[ 西側からの風 ]による火山ガスの影響等を検討するとともに、運航状況
    (就航率、搭乗率)を勘案し、「1日2往復」を目指す。
◆運航予定機種    
◆運航計画(予定)  羽田空港との1日1往復
◆再開予定日     平成20年4月26日(土)〜
ボンバルディアDHC8-Q300(56席)

見送りにはロビーでお別れして、はい飛んだ、はい羽田って感じで呆気ないんですけど、呆気ない分、家に着いても余裕でいろいろ出来るし、翌日の仕事にも差し支えないから体的には楽です。